退職#1 新卒で入社した会社を退職した話 

転職ストーリー

こんにちは。Tsukuruです
私は、社会人歴20年で6回転職し、出向を含めると10社以上の会社で働いてきたいわゆるジョブホッパーです。勿論一生一つの会社で勤める事ができればそれはとても素晴らしい事ですが、変化の激しい今の時代中々そうはいかない事もあります。また、転職でステップアップする事も昔よりはポジティヴに受け止められるようになったのではないでしょうか?
このブログでは、私の豊富(?)な転職経験を色々な切り口でお伝えできればと思っています。「何で会社辞めちゃったの?」、「転職して良かったの?悪かったの?」「ジョブホッパーなんて、この先どうするの?」等々、転職や今後のキャリアについてお悩みの方へ少しでもお役に立てる情報をお伝えできるのでは無いかと思っています。

目次

最初の退職(=転職)/結論!辞めて良かった

私も今では立派なジョブホッパーですが、誰でも最初はあります。新卒で入社した会社です。
当時は、就職氷河期真っ只中だった事もあり、採用してもらった事から会社に恩義を感じていたり、社会人のイロハを教えてもらっている状況に上司、先輩にも感謝の気持ちもありました。しかもなまじ大企業だったりしたので、「こんな大企業を辞めるという考え自体がおかしいのでは無いか」といった思いありました。

このブログを読まれている若い方で、正に初めて転職を考えておられる方もおられるかもしれません。
こんなお悩みをお持ちではないでしょうか?
1) 退職する以前に自分の頑張りが足りないんじゃないか
2) 自分が退職する事で周囲の人達に迷惑をかけるんじゃ無いか
3) (今いる会社が大手企業だったとして)取りあえず残ることが正解じゃ無いかのか

退職・転職に至る理由は人それぞれ、千差万別だと思います。このブログでは私の経験をお話させて頂く事で、共感頂いたり、「こんな理由で辞める人もいるんだな」という安心感を持って頂ければと思います。
そして、3つの疑問についても、あくまで私の経験からですがお答えさせて頂ければと思っております。
私自身はその当時に必ずしも全ての答えが出ていた訳ではありませんが、以下のような理由で辞めて良かったと思っています。

1) 自分の頑張りが足りないんじゃないか
→気にしないで下さい。無理なものは無理です!
2) せっかくは入れた大企業。取りあえず残ることが正解じゃ無いかのか
   →気にしないで下さい。大企業にいるからHAPPYになれるわけではありません
3) 自分が辞めると周りの人に迷惑をけるんじゃ無いか
   →気にしないで下さい。周りの人も結局辞めます!

1社目について

まずは、初めての転職経験です。当時は20年ほど前の話で「3年で辞める新人が増えてきている。由々しき事態」と言われだした頃だと思います。転職が徐々に一般化してきた初期の頃だったかと思います。
今でこそ割とフランクに転職するようになった私ですが、初めての転職(=退職)を考えた時は非常に悩みました。しかも、当日勤めていたのがなまじ大企業だった事もあり、ぺーぺーの自分如きが「辞めたい」などという大それた事を考えている事事態に、「自分が間違っているのでは無いか」、と自信が持てずにいました。

1社目
職業:銀行員 在籍期間:5年弱 業務内容:支店の営業マン 年収(最終)450万円位

入社理由
・「お金」を商材として扱う事で、業種や会社の垣根無く世の中を見られる仕事に魅力を感じた
 よく言えば好奇心の充足の為、悪く言えば「具体的にやりたい事が無いから」選択した業界

辞めた理由
・会社の雰囲気(パワハラ&体育会系)が合わなかった
・落ちこぼれた

辞めた理由

合わなかった

2000年代初頭の就職氷河期に新卒で銀行に就職しました。ドラマ「半沢直樹」を見て「ドラマだからって誇張し過ぎ!」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、役者さんの顔芸は大げさだとしてもパワハラ、ブラック企業の描写は当たらずとも遠からずの世界だったと記憶しています。
特に私の入社した銀行は「体育会系」の社風で有名でした。上司、先輩の言うことは絶対という完璧なヒエラルキー社会。ここに「関西系」のテイストが上乗せされた会社でノリの良さみたいなものを求められました。一例ですが、飲み会において、一気飲み、下ネタで盛り上がる、服を脱がされるetc
自分はこの雰囲気に全くなじめませんでした。しかし新卒の未熟さ故か、当時は「社会人、銀行員たるもの、斯くあるべし!」と信じて寧ろ馴染めない自分を恥じ、早くこのノリについていけるように一生懸命自分を取り繕う努力をしていました。
当時「今は死ぬほど辛いけど、どこの会社も同じに違い無い」「自分もいつか、周りに馴染めるようになるんだ」と思い耐えていました。

落ちこぼれた

エネルギーの95%を「合わない環境に馴染む」為に使っていたかどうかは分かりませんが、本当に仕事ができませんでした。
銀行という業界はマニュアル社会で一挙手一投足、箸の上げ下げまで全てがルール化されたような世界でした。マニュアル通りの業務ができない、マニュアルを理解していない事は絶対悪。逆にマニュアルに詳しいベテランは神、という中々な世界観でした。一方私は割と大雑把な所があり、この「マニュアルを覚える事」、「マニュアル通りに動く事」が苦手でミスを連発しまくりました。ここで、それを覆すほどの営業力でもあれば良いのですが営業成績も全く振るわない、「THE使えない奴」になってしまいました。
当時新卒は基本的に支店に配属され、そこでの成績が良ければ、異動に従い大きな支店、本部、(M&A、国際、ストラクチャードファイナンス部的な)花形部署にステップアップし昇進していく事ができます。しかし一店舗目で「THE使えない」私はある意味その時点で銀行員としてのキャリアは詰んでいた訳です。もちろん当時は純粋気持ちで、「どうすればミスを減らせられるか」、「どうすれば営業成績を上がられるか」を全く結果は得られませんでした一応頑張ってはいました。

退職を決意!

ボロボロになりながらの帰り道、家の最寄り駅を降りて真っ暗な電車のホームを見つめながら「電車に轢かれたら明日会社に行かなくてすむなー」とボンヤリ考ていました。その時、ハッと、自分の思考回路がぶっ壊れている事に気づきゾッとしました。「何で会社の為に死なないといけないの?」
そこから色々な事が急に冷めていき真剣に退職を考えるようになりました。そこでハッと気づけたのはある意味天の声だったかもしません。実際リアル半沢直樹の世界でしたので鬱で休職する同期も大勢いました。当時の私は、夜寝られない、食事も取れない、思考回路がぶっ壊れている、等十分な鬱だったので病院にいけば鬱の診察が出る状態だったかもしれません。
とは言え、初めての転職になることもあり「周りに迷惑をかけてしまう?」「お世話になった人に申し訳無い」「自分の努力が足りないのでは無いか」等々の相当長い期間悩みました。最後は銀行が合併した事で自分の中で勝手に「良い言い訳ができた」と納得して退職を決意する事ができました。

まとめ/3つの疑問のお答えします

自分の頑張りが足りないのでは無いか?→無理なものは無理です

今にして思えば、私自身が「体育会系のノリについて行けない程度」には真面目であるにも関わらず、「マニュアルを一字一句確認することができない程度」に大雑把という、分かりやすく「その会社に向いていない人間」だったという訳です。
就活時によく言われていた「自己分析」に失敗していたわけですが、考えてみれば、就業経験の無い状態で自分の適職を完璧に分析するなんて相当難易度は高いですし、相手側(会社)だって就職活動中に「うちはパワハラ体質なんで」とかは当然教えてくれない訳なのでミスマッチは起こってしまうのではないでしょうか。
実際に会社や仕事との相性ってあると思います。こんな私でも、その後大活躍できる転職先に出会う事もできました。「この職場は自分に合っていないのかも」と思った時に、勿論合わせる努力をすることもある程度は必要だと思います。でもどんなに頑張っても無理だな、と思った時は思い切って場所を変えてみる事で、意外と世界が良い方向に変わる事もあると思います。

せっかくは入れた大企業。残ることが正解じゃ無いかのか 
      →大企業にいるからHAPPYになれるわけではありません

私は就職氷河期に就職活動を行い、幸い内定を頂いたのが大企業でした。大企業の恩恵で福利厚生は実際に充実していたと思います。また、「30歳で年収1000万円」なんて事も言われていましたので、「そんな良い会社はそうそう無いからずっと残っていた方がよいのかも」という事も辞める決断をする時にずっと引っかかっていました。このモヤモヤは解消されないまま最後は命の危険を感じて辞める決断をした訳ですが、辞めてみて断言できるのは「大企業だからHAPPYでは無い」という事です。
まずこの退職で私が最も感じたメリットは精神的な安寧です。1年365日ずっと感じていた仕事のストレスが辞めた瞬間解消しました。この開放感は正にお金に換えられないほど素晴らしいものでした。
そして待遇ですが、その後転職を繰り返す中での実感として「年収1000万円」のチャンスは中小企業であっても結構転がっているものだと知りました。さすがに30歳で1000万円に到達するのは並の事では無いですが、逆にお金や待遇を優先順位をおいたとしても、それは必ずしも今いる大企業で無ければ手に入らないものでは無いですよ、と断言できます。そのあたりの詳細については別のエピソードの中でお話しできればと思います。

周りの人に迷惑をかけるんじゃ無いか→周りの人も結局辞めます

当時の上司、先輩には社会人の初歩から教えてもらい、また「使えない奴」である私は色々な人にフォローされてきました。そんな環境で「辞める」という決断をすることは言わばお世話になった人達の恩義に後ろ足で砂をかけるような行為とも取れますし、担当している業務によっては周囲の人達の負担を増やしてしまう事にもなるでしょう。真面目な人ほどこういった事が気になって辞める、という判断を下せなくなるかもしれません。
ここについては断言できます!全然気にしないで下さい!辞めて20年近くたって振り返ってみると当時私が恩義に感じたあの人、この人、みんな辞めています!寧ろ同業他社に転職しなかっただけ自分の方が誠意があるのでは無いか、と思うような転職をした人もいます(笑)
この20年で銀行という業態が斜陽化し、また世の中も大きく変わったという事もあると思いますが、でも本当にその会社が良い会社であったならそこまで人は辞めないのですよね。結局当時自分が感じていた不満や不安は多かれ少なかれ周囲の人たちも感じており、我慢の限界に到達するポイントや時期がずれるだけの話かもしれません。
周りの人への気遣いは大事ですが、その人達だって最後は自分の都合で動くものだと思います。自分の人生に責任を取れるのは自分だけです。「自分がどうしたいのか」、「自分がどうなりたいのか」と言うことを一番大事にして下さい。

絶対に守って欲しい事

私が最初の転職をしてからもう約20年がたちました。今当時の私の境遇と同じ人たちはまだ20代の若い方だと思います。人生の先輩として絶対に守って欲しい事をアドバイスをさせて頂きたいと思います。
それは、例えば辞める会社だとしても「人間関係は大事にして欲しい」、という事です。
転職した後も社会人としての人生は続きますし、20年たっても人間関係は消えないものです。
寧ろ、20年もたつとお互い、それぞれの会社で立場を持っていたり、経験を積んでいたりしているものです。そして、偶然仕事で繋がったりするものです。
そんな時、人間関係が自分の仕事に強く影響することを感じるようになるでしょう。
なので、絶対に守って頂きたいアドバイスは、辞めるからといって急に仕事の手を抜いたり、あからさまに態度を悪くして、「あいつは最悪な奴だ」「二度と一緒に仕事をしたくない」といった悪い印象は残さないように、立つ鳥跡を濁さずの精神を忘れないで欲しいと言うこと。今自分の周りにいる人は一度は縁が切れたとしても、遠い将来のビジネスパートナーになるかもしれないという事を頭の片隅において下さい。

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