退職#4 パワハラで退職・系列子会社という環境

転職ストーリー

こんにちは。Tsukuruです
私は、社会人歴20年で6回転職し、出向を含めると10社以上の会社で働いてきたいわゆるジョブホッパーです。勿論一生一つの会社で勤める事ができればそれはとても素晴らしい事ですが、変化の激しい今の時代中々そうはいかない事もあります。また、転職でステップアップする事も昔よりはポジティヴに受け止められるようになったのではないでしょうか?
このブログでは、私の豊富(?)な転職経験を色々な切り口でお伝えできればと思っています。「何で会社辞めちゃったの?」、「転職して良かったの?悪かったの?」「ジョブホッパーなんて、この先どうするの?」等々、転職や今後のキャリアについてお悩みの方へ少しでもお役に立てる情報をお伝えできるのでは無いかと思っています。

目次

大手の「子会社」で働くという事

この会社は自分の数多い転職歴の中でもワースト1です。思い出すのも少し辛いのですが、パワハラで精神的にやられてしまいました。新卒の銀行でも同じようにパワハラを経験しましたが、ここでのパワハラは仕事のプレッシャーでは無く、ある一人の上司からの陰湿なイジメ的なものでした。退職の直接的な理由はこのパワハラですが、その事は又別の機会があればお話させてもらえればと思います。
この会社の特徴は大手商社系列のノンバンクでした。所謂「子会社」という事ですが、今回はこの「子会社」という環境で働いた経験についてお話できればと思います。

このブログを読まれている方で、”子会社”への転職を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
1) 「子会社」ってそもそも何?
2) 「子会社」で働くデメリットはある?
3) 「子会社」で働くメリットは何?

「子会社」にフォーカスを当てた記事を書こうと思っていますが、今回の記事はソースは今回の1社で数ヶ月働いた経験と、前職時代2回の出向での経験のみという極めて個人的な見解を元に語らされてもらえればと思います。別の機会にもう少し俯瞰的な視点で語れるような記事を書けたら良いなと

1) 「子会社」ってそもそも何?
    →「親会社」の存在を、常に意識する必要があります
2) 「子会社」で働くデメリットはある?
    →人事的な不利を感じる場面が多いかもしれません
3) 「子会社」で働くメリットは何?
    →「親会社」のリソースの活用。頼もしい後ろ盾に感謝

4社目

職業:ノンバンク(大手商社系列子会社)
業務内容:貿易金融、小口リース
在籍期間:9ヶ月/年収900万円程度(残業代込)
入社理由
 ・海外ビジネスへのチャレンジ
 ・大手系列であることの安定感への期待
辞めた理由
 ・パワハラ
 ・親会社との力関係への絶望

入社理由

前職で「3●歳転職限界」に少々傾倒し転職活動をした結果入社しました。
前職である程度成果を上げて仕事への自信を持つようになった私が次に目指したのはスキルアップでした。「海外ビジネス」への憧れ的なものは常に自分の心の片隅にあり、前職においても進路希望や、キャリアチャレンジ制度など機会があればトライしていました。が、それだけやっても海外ビジネスへの門戸が開かれる気配はありませんでした。そこで、今回の転職では「海外ビジネス」に関われるチャンスが非常に輝いて見えました。当社の「大手商社」の系列子会社というポジションは当初は、商社の商流を活用できる事、資本面においても親会社のバックアップが期待できる安定性から非常に魅力的に映りました。

辞めた理由

今回退職した1番の理由は、上司からのイジメ・パワハラにより精神的にやられてしまった事ですが、それに関してはそれ以上でもそれ以下でもないのでサラッと流させて頂きます。

パワハラ

まさか30代も半ばでイジメやパワハラに遭うとは思っていませんでした。銀行員時代もパワハラはありましたがあくまで中心に”仕事”があった上でのパワハラだったからギリギリ踏ん張れた(?)気がします。
しかし、ここで遭ったパワハラは正に「イジメ」。陰湿で仕事を関係の無い人格攻撃。精神やられてお薬を飲むようになってしまいました。。。
こうなったら四の五の言わずに逃げの一手!小さい会社の中では逃げ場もないので辞める事を決めました。(命を守る行動を取って下さい!)

親会社との力関係への絶望

今回入社した先は大手商社グループの子会社でした。私は前職時代に2回グループ会社に出向した経験があった事から、「子会社」という響きそのものにそれほどネガティブな印象は持っていませんでした。しかし、もしかしたら、前職時代はあくまで自分が、「親会社からの出向者」であったという事を、ここでは強く感じました。
まず、当社は大会社グループの系列子会社、と言いましたが、少し特殊な構造で親会社は「大手商社」と「大手金融会社」がほぼ対等な出資比率という構造でした。更に出資比率に準じて役員~管理職は親会社2社からほぼ半々で天下り。プロパー社員が役員以上になることはほぼあり得ない、という事は入社して間もなく理解しました。
最も辛かったのは、仕事の配分でした。私の転職の狙いは「大手商社」の系列子会社というポジションから得られる商流で憧れの「グローバル案件」に関わる事でした。しかし、親会社からの出向者は管理職クラスだけでなく、担当レベルにも何人かいます。「親会社」の商流に関わるような大きな案件は当然ながら、親会社の人間であるその出向者が担当する事になります。プロパー社員には「その他」の案件、取り組み意義の低い案件が割り振られる事になります。
私の当初の思惑は完全に的外れだった訳です

転職を決意

今回の退職理由は90%パワハラによるギブアップでした。
残りの10%が「子会社」故の将来展望への絶望という感じでした。ただ、私はこの前職では子会社出向を経験しその中で必ずしも「プロパー社員は報われないな」、とは思わなかったのも事実なので、子会社だったから失敗したという事でも無いと思っています。
パワハラにしろ、子会社の待遇にしても今回の失敗は当社を選択した事による個別事情だったと思います。別の機会にもう少し俯瞰した観点でこの失敗を振り返ってみたいなと思います。

3つの疑問にお答えします

「子会社」ってそもそも何?→「親会社」の存在を、常に意識する必要があります

子会社とは、親会社に経営権を握られている会社のことです。会社法第2条3号では、子会社を「会社がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社その他の当該会社がその経営を支配している法人として法務省令で定めるものをいう。」と定めています。

議決権の過半数を持っていると、株主総会で会社の重要な方針を決定したり、役員を選任したりすることができるため、子会社は親会社に経営をコントロールされることになります。

親会社が子会社を持つ理由には以下のようなものがあると言われています

  • 1つの会社で大人数の社員を抱えるより統率を取りやすい
  • スピーディーに意思決定できる
  • 節税対策
  • 親会社と子会社で別の労働条件を設定できる
  • 事業が失敗した際のリスクを分散し、倒産を防止できる
  • 事業を譲渡しやすくなる
  • 新規事業への参入・海外進出

厳密には出資比率に応じて完全子会社、子会社、関連会社、グループ会社等分類されます。
そしてその性質上、親会社とは厳密な上下関係が存在します。その力関係は、「親会社出身者が上」、「子会社プロパーは下」という明確な差別が生まれます。これはどんなに取り繕っても決して覆りません。程度によっては自尊心が奪われる耐えがたい環境かもしれません。

「子会社」で働くデメリットはある?→人事的な不利を感じる場面が多いかもしれません

子会社、関連会社上述の通りその性質上、必然的に親会社よりも立場が弱く、基本的に親会社の方針に従って業務を進めなければなりません。会社によっては、何をするにも親会社の承認が必要で、自由に仕事ができないということもあります。

また、存在意義が親会社の利益である為、例えば世間的に注目されるような大口案件や高収益が見込める案件があった場合に親会社に案件を取られたり、親会社からの出向者がその案件を担当して子会社プロパー社員は案件からシャットアウトされる事があります。
実際私が期待した「グローバル案件」に関わるチャンスもありましたが、親会社から担当者クラスの若手が出向してきた途端に担当を変えられてしまいました。
逆に低採算で到底やりがいを得られない仕事を押し付けられるというケースもあります。
私の場合は、グローバル案件を外された後に、東京下町の不採算先の担当を押しつけられたり、親会社向けの小口リース案件を担当させられたりました。
(転職してきた時と完全に話が違っていて本当に絶望的な気分でした)

人事面でも子会社の社員は不利です。私がいた会社では、要職は親会社から出向してきた社員が管理職や役員としてポストを独占していました。子会社のプロパー社員には明らかなガラスの天井が存在していたと思います。

「子会社」で働くメリットは何?→「親会社」のリソースの活用。頼もしい後ろ盾

親会社のサポートを受けることができるため、子会社は安定した経営が可能とも言えます。
向上心を放棄して、与えられた仕事を淡々とこなしていくと割り切ってしまえば意外と働きやすいかもしれません。
ガラスの天井があるという事は、逆に言えば出世競争もそこまで意識する必要は無いといういう事にもなるわけです。例えば自分が頑張らずに、会社の業績が悪化したとしても、親会社からの資金提供や支援を受けられる事も期待できますし、倒産のリスクは少ないのではないでしょうか。

実際に私が担当していたような小口案件であったとしても、グループ内で継続的に仕事を受注できるため、安定した利益が得られます

ただ、自分が達観した場合でも気をつけないといけないのは、出向組の上司です。
彼らはこの子会社での成績で親会社への復帰に関わる評価がかかっているので、どんなに自分が達観したとしても彼らからのプレッシャーを感じる場面は多いかもしれません。

一方、ガラスの天井があるが故にプロパー社員の中で向上心(?)を持っている人はパワーゲームに力を入れたりします。親会社上司にすり寄ったり、プロパー間で少ない限られた椅子を取り合う為に足を引っ張ったりとい言うものです。
私がターゲットだったかは分かりませんが、退職の原因になったパワハラの犯人はプロパー社員の上司でした。

絶対に守って欲しいこと

私が最初の転職をしてからもう約20年がたちました。今当時の私の境遇と同じ人たちはまだ20代の若い方だと思います。人生の先輩として絶対に守って欲しい事をアドバイスをさせて頂きたいと思います。
それは、例えば辞める会社だとしても「人間関係は大事にして欲しい」、という事です。
転職した後も社会人としての人生は続きますし、20年たっても人間関係は消えないものです。
寧ろ、20年もたつとお互い、それぞれの会社で立場を持っていたり、経験を積んでいたりしているものです。そして、偶然仕事で繋がったりするものです。
そんな時、人間関係が自分の仕事に強く影響することを感じるようになるでしょう。
なので、絶対に守って頂きたいアドバイスは、辞めるからといって急に仕事の手を抜いたり、あからさまに態度を悪くして、「あいつは最悪な奴だ」「二度と一緒に仕事をしたくない」といった悪い印象は残さないように、立つ鳥跡を濁さずの精神を忘れないで欲しいと言うこと。今自分の周りにいる人は一度は縁が切れたとしても、遠い将来のビジネスパートナーになるかもしれないという事を頭の片隅において下さい。

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